今も昔も、小2の後半で繰り下がりのある引き算を習います。大昔のことですが、わたしはそれにつまづきました。
962-235とか、一か所だけ繰り下がるのは、まあ、出来るわけです。でも、例えば、
100-81とか、1000-345とか、
こんな風に、ゼロが並んでくるともうダメ。苦し紛れに、テスト用紙に10の塊の丸の図を書いて、なんとか答えを導きだそうと四苦八苦していた自分を、今でも昨日のことのように思い出します。
つまづいたまま単元が変わって、かけ算に入り、これは難なくクリア。でも、たぶん繰り下がりの引き算は、わかってない状態だったと思います。
そして3年に進級。
近所にそろばん塾が出来ました。当時、地方ではそんなに習い事の選択肢がない中、親の送迎なしで歩いていける習い事は貴重で、親の勧めるまま、わたしは近所の子たちと一緒にそろばん塾に通いだしたのでした。
先生の指示通りにそろばん玉をはじいていくうち、

ピコーン!
ようやく、わたしの頭の中の線と線がようやくつながりました(笑)
なーんだ、そういうことだったのか。
頭の中に出来ていた黒い穴が、ようやく、そっくり塞がったというか、そんな感じ。
それからは、すっかり計算好きになった私。
小3の終わりには、クラスの誰もが解けなかった問題を一人で解いて、みんなの前で発表すらしていました。あの時の、まあ、なんて誇らしい気持ち!たぶん一生忘れないでしょう。
言うまでもなく、算数は積み上げの教科です。一つ理解があやふやなところがあると、その一角(単元)は積んでも積んでも崩れてしまうのです。お城の石垣を積み上げていくようなもので、下から確実に積んでいくのが何よりも大事なのです。
算数が出来なくても、数学が出来なくても、生きていく上では困らないというようなことを言ってはばからない方もいます。
でも、算数・数学に苦手意識があることで、子ども達の将来の選択肢は確実に減ってしまいます。わたしが恐れるのはそこです。
高校で進路を選択する頃に、理数系に苦手意識があると文系のコースを選ばざるを得ない。(逆もまたあるでしょうが、文系科目が弱いから理系に行かざるを得なかったという話はさほど聞きません。)そして、理数系が弱いと、例えば女性にとって収入の高い、薬学部に行って薬剤師さんになるというようなそういう選択肢がなくなってしまうのです。
わたしは、だからといって、こどもたちを座学にひたすら縛り付けたいわけではないです。ただ、将来の選択肢を減らさないという意味で、理数系の教科を甘く見ないほうがいいし、苦手意識はどの子にももたせたくないのです。小学校の算数をきっちり理解しておけば、中学で大崩れということはほぼないと思います。
どの子にも算数のちょっとしたつまづきはわたしはあると思っています。
その穴は早いうちにふさぎたいし、ふさぐお手伝いをしたいです。
そもそも子どもって、小さいうちから親の知らぬ間に数を覚え、喜々としていっこにーこと数えるじゃないですか。
なのに、どうして算数嫌いが増えてしまうんだろう。
数を数えだした時の、そのきらきらした気持ちで、そのまま学んでいって欲しい。わたしはそう願っています。